初回の出荷をいくつも見てくると、失敗は予測できるようになります。最初の中国EVコンテナがうまくいかない典型的な7つのかたちと、経験を積んだ輸入業者がそれぞれをどう避けているかを紹介します。
1. 認証仕様の取り違え
EU仕様だと思って発注したところ、実は中国国内仕様だったという場合です。灯火が違い、運転支援の設定が違い、言語の選択肢が違い、コネクター規格も違います。その車は登録できません。売れない車に代金を払ったことになります。
対策: 認証仕様はFOBEVのすべての見積りに明記されています。当社を通さない場合は、見積りを受け入れる前に、車台番号単位の認証状況を書面で確認してください。
2. ハンドル位置の取り違え
その車種には左ハンドルと右ハンドルがあります。見積りには「右ハンドル対応」とあります。ところが届いた荷は左ハンドルでした。輸出業者と工場の割当窓口との行き違いです。こうしてあなたは、右ハンドル市場で左ハンドル車を売る羽目になります。
対策: FOBEVの見積りでは、ハンドル位置をチェック欄ではなく独立した項目として明記します。車台番号単位の確認は積み込み前に行います。自社で輸入する場合も、輸出業者に同じ対応を求めてください。
3. 充電コネクターの不一致
EVが市場に到着します。充電ポートは中国国内規格のGB/Tです。市場で使われているのはCCS2(欧州)、CCS1(北米)、あるいは交流のType 2です。アダプターなしでは現地インフラで充電できず、市場によってはアダプターの使用が認証に適合しません。
対策: EVの見積りでは毎回、仕向市場の充電コネクターを指定します。工場段階でのポート変更はたいてい可能です。できない場合は、船が出てからではなく署名前にお知らせします。
4. 登録に必要な書類の不足
車は通関します。登録しようとすると、登録窓口が特定の書類を求めます。多くは国固有の試験証明書やメーカー宣誓書で、荷物一式には入っていなかったものです。中国国内向けの書類一式には、外国の登録窓口が求めるものが含まれないことがあります。
対策: 市場ごとの書類パッケージ。出荷実績のある仕向地については、基本セットに加えて必要な書類を把握しており、標準で同梱します。
5. ソフトウェアが中国向けにロックされている
車は動きます。ただしインフォテインメントは中国の地図しか表示せず、音声アシスタントは中国語にしか応答せず、無線更新は中国のサーバーから届くため国外では安定して受け取れません。顧客は不満を抱きます。
対策: ソフトウェアの地域対応は車種によります。国際向けソフトに完全対応する車種もあれば、しない車種もあります。ご発注前に、車種ごとの制約を書面でお伝えします。
6. B/Lコピー時の資金繰り
標準的な支払条件は、T/T手付金30%と船荷証券コピーに対する70%です。小規模なディーラーは、貨物がまだ洋上にあり到着まで3週間という時点で70%を払う運転資金の負担を、過小評価しがちです。これを管理できないディーラーは、荷が着く前に資金繰りに行き詰まります。
対策: 信用状がこれを防ぎます。一覧払いの信用状なら、支払いの実行が書類提示に連動するため、当事者間のリスクが釣り合います。手数料はやや高くなりますが、資金管理はずっと楽になります。通常は20万米ドルを超える注文で利用できます。
7. 顧客の期待とのずれ
車が売れます。ところが顧客は、中国ブランドの価格でドイツブランドの乗り味の洗練を期待しています。2026年の中国EVは見事ですが、乗り味の細かな部分、たとえば騒音や振動の遮断、減衰の質感、長距離での快適性は、まだ一貫してドイツ車や日本車の水準には届いていません。顧客は落胆し、否定的な評価を残し、返品できるなら返してきます。
対策: 期待値を整えることです。購入前に長めの試乗を用意してください。中国EVが得意な領域と、まだ追いついていない領域を正直に伝えてください。控えめに約束して期待を上回るほうが、その逆よりうまくいきます。
経験を積んだ輸入業者が実際に違う点
5〜6回の出荷を成功させると、経験あるディーラーには習慣が身につきます。
- 仕様はすべて書面に残す。合意した仕様のスクリーンショットを添えたメールを保管します。
- 支払いの節目を納品の節目に合わせる。大口注文では、船荷証券コピーに対する70%を、証券で50%+貨物到着で20%に組み替えます。
- 現地パートナーの連鎖を試す。通関業者、フォワーダー、登録代行のいずれも、本格的な数量に入る前に小さな試験出荷で確かめます。
- 在庫の再発注は販売速度で決める。感覚ではなく、実データで判断します。
- 販売後の顧客フォロー。最初の90日に意見を集めると、小さな問題が保証トラブルになる前に拾えます。
どれもお金はかかりません。どれも規律の問題です。1年目の成長痛を乗り越える販売店とそうでない販売店を分けるのは、ほとんどの場合、資本ではなく業務の規律です。